“まをしさふらふ”の漢字の書き方と例文
語句割合
申候100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世に生業なりはひも数多く候に、優き優き御心根にもふさはしからぬやうの道に御入おんい被成候なされさふらふまでに、世間は鬼々おにおにしく御前様おんまへさまを苦め申候まをしさふらふか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
座頭ざとうまをすやう、吾等われら去年いぬるとしおとにきゝし信濃しなのなる木曾きそ掛橋かけはしとほまをすに、橋杭はしぐひまをさず、たによりたに掛渡かけわたしのてつくさりにてつな申候まをしさふらふ
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ひときものに相成候て、人には草花の枯れたるほどにも思はれ候はぬはかなさなどを考へ候へば、返す返す情無く相成候て、心ならぬ未練も申候まをしさふらふ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
おなつて、婿君むこぎみから、さきむじて親書しんしよて、——病床びやうしやうしてより、衣絵きぬゑはどなたにもおかゝことはづかしがり申候まをしさふらふ女気をんなぎを、あはれ、御諒察ごりやうさつあつて
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私事わたくしこと人々の手前も有之候故これありさふらふゆゑしるしばかりに医者にも掛り候へども、もとより薬などは飲みも致さず、みな打捨うちす申候まをしさふらふ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)