“まつくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眞暗39.7%
真暗32.8%
松倉8.6%
眞闇8.6%
真闇5.2%
黒闇3.4%
真黒1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いひにける物語二枝ふたつわか不題こゝにまた忠兵衞は主命なれば詮方なくいと云難いひがたき事の由を親子の者に云傳へ其所そこをばにげも出せしが追掛おひかけらる事もやとこゝろの恐れに眞暗まつくら散方さんばう跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
中が真暗まつくらこはかつたので、半ときばかり泣いてあばれてゐて、やうやく許された。あのやり方は随分ききめがあつた。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
「こんなところへ君が入ってきては困るね。おい本郷ほんごう松倉まつくら、いったい何のために戸口をかためているのか」
四次元漂流 (新字新仮名) / 海野十三(著)
初めて見た芝居は、私の眼には唯ところ/″\光つて映つて來るやうなものでした。丁度、眞闇まつくらなところにゆらぐ不思議な人形でも見るやうに。
すると、その可愛い狸の仔の姿は掻消かきけすやうに消えてしまひました。そして、森はまた元の真闇まつくらになりました。
馬鹿七 (新字旧仮名) / 沖野岩三郎(著)
雪に埋りたる泉水せんすゐほりいだせば、去年初雪より以来このかた二百日あまり黒闇まつくらの水のなかにありし金魚きんぎよ緋鯉ひこひなんどうれしげに浮泳うかみおよぐものいはゞやれ/\うれしやといふべし。
夜中真黒まつくらな中に坐禅といふことをして居たのか、坐りながら眠つて居たのか、眠りながら坐つて居たのか、今夜だけ偶然に此様かういふ態であつたのか、始終斯様なのか、と怪み惑うた。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)