“さそく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サソク
語句割合
早速53.8%
左側23.1%
左足7.7%
作息3.8%
敏速3.8%
機知3.8%
臨機3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし今一度思案して見い。余の儀とも違うて、早速さそくに返答のならぬ筈のことを性急に催促したはわしのあやまりじゃ。これは一晌半日を
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
外観の配色は柔かい白と緑とより成り、何となく木造の感をおこさせるがすべて石造だ。その左側さそくの鐘楼もまた荘麗である。予はしば/\この門前を徘徊はいくわいして帰るに忍びなかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
それから向って右の、水兵さんの左足さそくをみると、これはどうみてもZという文字にちがいない。——これでDEZデズと出た。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一種不思議な力にいざなわれて言動作息さそくするから、われにも我が判然とは分るまい、今のお勢の眼には宇宙はあざやいで見え、万物は美しく見え
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
うた敏速さそくの寶澤は空泣そらなきしてさても私しの親父おや養子やうしにて母は私しが二ツの年病死びやうしし夫より祖母ばば養育やういく成長ひとゝなりしが十一歳の年に親父ちち故郷こきやうの熊本へ行とて祖母ばばに私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その時はお蔦の機知さそくで、柔ごうを制することを得たのだから、いつもなら、いや、女房は持つべきものだ、と差対さしむかいで祝杯を挙げかねないのが、冴えない顔をしながら、湯は込んでいたか、と聞いて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よけて通らなければ出られないので、学士はその卓子越の間道を選んだので、余り臨機さそくはたらきであったから、その心を解せず、三人は驚いて四方を囲んで、ひとしく高く仰ぎ見た。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)