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くわいせん
其を
此艇の
總の
機關に
適用したので、
艇の
進行も、
三尖衝角の
廻旋も、
新式水雷發射機の
運轉も、すべて
此秘密なる
活動力によつて
支配されて
居るのである。
同時に
滊角短聲三發、
蒸滊機關の
響ハッタと
更まつて、
逆に
廻旋する
推進螺旋の
邊、
泡立つ
波は
飛雪の
如く、
本船忽ち二十
米突——三十
米突も
後退したと
思つたが、
此時すでに
遲かつた
一秒時間に三百
廻轉の
速力をもつて、
絞車の
如く
廻旋するのであるから、
此衝角の
觸るゝ
所、十四
吋半以上の
裝甲を
有する
鐵艦の
他は、
殆んど
粉韲せられざるものは
有るまいと
思はるゝ
そして、
勝負をしながら
畫談を
聞かせて
頂いたりするのも、
私には一つの
樂みだつた。
然し、赤
阪に
移り住んでからは、
全く先生とも
會戰の
機を
得ない。