“かいだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
海蛇25.0%
買出18.8%
掻出12.5%
開田12.5%
怪蛇6.3%
掻抱6.3%
汲出6.3%
買溜6.3%
階建6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たくましき男性筋肉と、なよやかな女性肉塊の、だんだら珠数じゅずつなぎがウネウネと海蛇かいだの様に蠢き漂うのだ。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
地方からの買出かいだし人が来ると、商談をまとめ、大きい木の箱にめて、秋葉原あきはばら駅、汐留しおどめ駅、飯田町いいだまち駅、浅草あさくさ駅などへそれぞれ送って貨車に積み、広く日本全国へ発送するのだった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
おりる時には今にも奈落の底へ墜入おちいりますかと思う程の有様で、実に山三郎もとてももういかんと心得ましたから、只船舷ふなべりつかまって、船の沈んではならんとあか掻出かいだすのみで
望見の範囲は三岳村屋敷野、黒沢、王滝などから、北は開田かいだ村一帯におよんでいる。これが永いこと世に知られなかったのは、やはり街道筋から前山によって隠されているのが最大の原因であろう。
残雪の幻像 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
昔最初の人類は、怪物が過ぎ行くのを恐怖に震えながら眼前に見た、水の上にうなりゆく怪蛇かいだを、火を吐く怪竜かいりゅうを、わしの翼ととらつめとをそなえてかける空中の怪物たるグリフォンを。
人々が手をたたいて喝采かっさいすること、二十の頭を持った喜悦の怪蛇かいだを自分たちのまんなかに引き回してもらうという以外には、群集にとって何らおもしろいにぎわいもないということ
旅客もステッキをたてかけて、さしむかいに背をかがめ、石を掻抱かいだくようにして、手をついて実をながめたが、まなじりを返して近々と我を迎うる皓歯しらはを見た。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と蓮太郎は湯を汲出かいだして言つた。幾度か丑松は辞退して見た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
有り余るほど買溜かいだめしていてもそうなのよ。お父さんは買溜めするなと言うんですけれど、この稼業かぎょうをしていると、そうも行かないでしょう。足袋なんかもスフ入りは三日ともちませんもの。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
たいていの農家のうかが、白塗しろぬりの大きな二階建かいだてでした。どの家も、いかにもりっぱに見えるので、ニールスは感心かんしんして