“かいいだ”の漢字の書き方と例文
語句割合
掻抱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うなずくように茶を一口。茶碗にかかるほど、襯衣しゃつの袖のふくらかなので、掻抱かいいだていに茶碗を持って。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬の泥障などは、臨終近き人に何の要あるべきものでも無く、寺院の物でもないが、とにかく取寄せて持来ると、身を掻抱かいいだかせて起上り、それを結びて吾がくびに懸けよ、という。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と声に力をめたりけるが、追愛の情の堪え難かりけむ、ぶるぶると身を震わし、見る見る面の色激して、突然長火鉢の上におおわれかかり、真白き雪のかいなもて、少年のうなじ掻抱かいいだ
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)