“いうせい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幽静20.0%
優勢20.0%
幽凄20.0%
幽栖20.0%
幽靜20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堂内はゴシツク式建築の大寺院の例に漏れず薄暗い中に現世げんせかけ離れた幽静いうせいを感ぜしめ、幾つかの窓の瑠璃るりに五しきいろどつた色硝子ガラスが天国をのぞく様に気高けだかく美しい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
薄い陰影で刷られたあらはで無いあかりが繁つたアカシヤの蔭にでも居る様な幽静いうせいの感を与へた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
(三)は金港堂きんこうどう優勢いうせいおされたのです、それでも経済けいざいの立たんやうな事は無かつたのです、しからうおほくしてをさむる所がきはめて少いから可厭いやつてしまつたので、石橋いしばしわたし連印れんいん
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
中禪寺の幽凄いうせいでもなく、霞が浦の淡蕩たんたうでもなく、大沼は要するに水を淡水にし松を楢白樺其他の雜木にした松島である。沼尻はたきになつて居る。沼には鯉、鮒、どぜうほか産しない。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
わが来り投ぜしところは、都門を離るゝ事遠からずといへども、又た以て幽栖いうせいの情を語るに足るべし。これ唯だ海辺の一漁村、人烟稀にして家少なく、数屋の茅檐ばうえん、燕来往し、一匹の小犬全里を護る。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
けれどもあたまなかは、周圍しうゐ幽靜いうせいおもむき反照はんせうするためか、かへつてまちにゐるときよりも動搖どうえうした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)