高聲かうせい)” の例文
新字:高声
付る其許の巧み甚だ以て言語ごんごたえたり此儀辯解ありやサア如何に返答致されよと高聲かうせいに申されたる有樣威權ゐげんするどければ主税之助はハツと言て生膽を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
席次せきじ不同ふどうおも々々/\めてはゐるが、高聲かうせいかたるもの、わらふものは一人ひとりもなかつた。そうみな紺麻こんあさ法衣ころもて、正面しやうめん曲彔きよくろく左右さいうれつつくつてむかあはせにならんだ。その曲彔きよくろくしゆつてあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
偖又半四郎はときうつるに隨ひてゑひは十分にはつおのづから高聲かうせいになり彼町人體の男に向ひ貴樣の樣なる者は道連みちづれになると茶屋なとへ引づりこみ此樣に打解うちとけて酒を呑合のみあひ百年も交際つきあひし如くなして相手の油斷ゆだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)