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骰子
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さいころ
ふりがな文庫
“
骰子
(
さいころ
)” の例文
骰子
(
さいころ
)
だのルーレットだのトランプだの将棋だのドミノだのいうものは、そんな目的のために
猶太
(
ユダヤ
)
人が考え出して世界中に教え拡めたものである。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
賭博の興味は、その氣まぐれな運をひいて、偶然の
骰子
(
さいころ
)
をふることから、必然の決定されてる結果を、虚數の上に賭け試みることの冒險にある。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
マンは、
手綱
(
たづな
)
をにぎって、一散に、街の方に、馬を飛ばした。蹴散らされる雪といっしょに、花札や、
骰子
(
さいころ
)
が弾ねとんだ。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
地球上の諸国民は、そのいずれが飢餓に服すべきかを決定するために
骰子
(
さいころ
)
を投ずるようには命ぜられてはいない。世界には常に豊富な食物がある。
経済学及び課税の諸原理
(新字新仮名)
/
デイヴィッド・リカード
(著)
第十七世紀の半ば頃、この
骰子
(
さいころ
)
をもって一の疑獄が解決せられたという歴史附の有名な陳列品である。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
▼ もっと見る
「でも、もしわたしが海を渡って行くことに前からきまってるんなら、天の神さまがわたしが
島国
(
しまぐに
)
に生れて来るように
骰子
(
さいころ
)
をお投げになるとあんたは思いますか?」
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
可笑
(
をか
)
しいのは
賭博
(
ばくち
)
が好きだつたからといつて、
墓石
(
はかいし
)
に
骰子
(
さいころ
)
の目まで盛つたのがあつた事だ。それを考へて
伜
(
せがれ
)
の右団次も
亡父
(
おやぢ
)
の墓を幽霊の姿にでも刻んだら面白からう。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
事実、この流行力が存続する限り損失者は殆んど例外で、十姉妹はインチキ
骰子
(
さいころ
)
同様だった。
十姉妹
(新字新仮名)
/
山本勝治
(著)
骰子
(
さいころ
)
は投げられました。僕は、もし破滅に陥らなければ帰るということに同意しました。
フランケンシュタイン:02 フランケンシュタイン
(新字新仮名)
/
メアリー・ウォルストンクラフト・シェリー
(著)
その
中
(
うち
)
に夜が明けたので、慌てて
骰子
(
さいころ
)
だけは川へ投げ込んだが、盤の石は重いので其場に棄てられたまま未だに残っている、賽が淵は即ちさいころの投げられた所であるという。
渓三題
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
しかし家庭の運転手は労働を労働と認めていない。車掌役の山下さんにしても同じことだ。早くから子供に縛られて、ついぞ一度大胆な
骰子
(
さいころ
)
を投げる決心がつかないでしまった。
嫁取婿取
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
人生の明暗喜怒哀楽をのせて転々ところぶ人生双六の
骰子
(
さいころ
)
はかくて感激にふるえる両君の手で振られて、両君は西と東に別れて、それぞれの人生航路に旅立とうと誓ったのである
アド・バルーン
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
いままで僕は遠くの方に對岸のやうなものを認め、そしてそこに數箇の
骰子
(
さいころ
)
のやうな洋館が塊つてゐるやうに思つてゐたが、それは見る見るうちに船のマストの方へ昇つていつた。
風景
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
驕
(
おご
)
れる女神は、たえずこう
囁
(
ささや
)
きながら、その、古ぼけた、巨大な
骰子
(
さいころ
)
を愛撫している。
二十歳のエチュード
(新字新仮名)
/
原口統三
(著)
性格の形成に関するゴドウィン氏自身の見解によれば、かかる事情の下において万人が有徳の君子たりそうもないことは、
骰子
(
さいころ
)
を百度投じて六が百度出そうもないのと確かに同様である。
人口論:03 第三篇 人口原理より生ずる害悪を除去する目的をもってかつて社会に提案または実施された種々の制度または方策について
(新字新仮名)
/
トマス・ロバート・マルサス
(著)
多治見ノ四郎二郎国長であり、
禿
(
かむろ
)
二、三人を相手にして、
双六
(
すごろく
)
の
骰子
(
さいころ
)
を振っているのは土岐十郎
頼兼
(
よりかね
)
であり、
茶筌頭
(
ちゃせんあたま
)
に
烏帽子
(
えぼし
)
も
冠
(
かぶ
)
らず、胸もとをはだけて汗をかき、なお大盃をあおっているのは
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その中へ
骰子
(
さいころ
)
を二ついれて、帽子を揺り動かしては中の骰子をころがして二つの骰子の表へ出た数の和を記していき、それを記したノートブックが欧州旅行中に十数冊もたまったということである。
黒岩涙香のこと
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
意志の力と自由によつて、宇宙が自分に都合よく、プロバビリチイの
骰子
(
さいころ
)
の目が、思ひ通りに出ることを信じてゐる。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
両端に、一個ずつ
嵌
(
は
)
めこまれた大きな
骰子
(
さいころ
)
には、どちらも、六の目が正面に出ている。上部には、「おでん・すし・
割烹
(
かっぽう
)
」。角助を殺した松川源十の店だ。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
そのうちに盆茣蓙の真中に伏せてあった
骰子
(
さいころ
)
壺が引っくり返ると、和尚の負けになったらしく、積上げられた寺銭が、大勢の笑い声の
中
(
うち
)
にザラザラと崩れて行く。
名娼満月
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
二人はその
背
(
せな
)
を
跨
(
また
)
ぐと、いきなり
洋袴
(
ズボン
)
の隠しから
骰子
(
さいころ
)
を掴み出した。そして
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
骰子
(
さいころ
)
の目が、一を出して、目紙の上に、ころがっている。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
二六 死の
骰子
(
さいころ
)
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
男は、右手で、
骰子
(
さいころ
)
を投げる恰好をした。しかし、金五郎は、その意味がわからなかった。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
恰
(
ちやう
)
ど金持を見つけて
賭博打
(
ばくちうち
)
が
骰子
(
さいころ
)
を持つて又
珈琲屋
(
カフエー
)
へ出掛けて
往
(
ゆ
)
くやうに。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
骰
漢検1級
部首:⾻
14画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“骰子”で始まる語句
骰子目