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風雪
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ふうせつ
ふりがな文庫
“
風雪
(
ふうせつ
)” の例文
風雪
(
ふうせつ
)
の一日を、
客舎
(
はたご
)
の一室で、暮らす時に、彼は、よく空腹をかかえながら、五匹の鼠に向って、こんな事を云った。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
風雪
(
ふうせつ
)
の一
握
(
にぎ
)
りのつぶては、
時々
(
とき/″\
)
毛
(
け
)
のやうな
欄間
(
らんま
)
の
隙
(
すき
)
や
戸障子
(
としやうじ
)
の
仲
(
なか
)
を
盜
(
ぬす
)
み
入
(
い
)
つて、
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えぬ
冷
(
つめ
)
たいものをハラ/\と
私
(
わたし
)
の
寢顏
(
ねがほ
)
にふりかけてゆく。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
本能的とでもいうべきだろう。
風雪
(
ふうせつ
)
がおそい来る、外敵がやって来る、傷つくものも
仆
(
たお
)
れるものも出来る。その
屍体
(
したい
)
は怪鳥めいた他動物の
餌食
(
えじき
)
になる。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
飛騨の山国の
風雪
(
ふうせつ
)
の
夕
(
ゆうべ
)
、この一軒家に於て
稀有
(
けう
)
の悲劇を演じたる
俳優
(
やくしゃ
)
の
中
(
うち
)
で、
僅
(
わずか
)
に
生残
(
いきのこ
)
っているのは幸運の冬子
一人
(
いちにん
)
に過ぎぬ。
随
(
したが
)
って
委
(
くわ
)
しい事情は
何人
(
なんぴと
)
も知るに
由
(
よし
)
ない。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
空
(
そら
)
は
蒼
(
あを
)
かつた。それは
必
(
きつ
)
と
風雪
(
ふうせつ
)
に
暴
(
あ
)
れた
翌朝
(
よくてう
)
がいつもさうであるやうに、
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
拭
(
ぬぐ
)
はれて
清
(
きよ
)
く
青
(
あを
)
かつた。
混沌
(
こんとん
)
として
降
(
ふ
)
り
狂
(
くる
)
つた
雪
(
ゆき
)
のあとの
晴
(
はれ
)
た
空位
(
そらぐらひ
)
又
(
また
)
なく
麗
(
うる
)
はしいものはない。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
雪
常用漢字
小2
部首:⾬
11画
“風雪”で始まる語句
風雪中