道楽だうらく)” の例文
旧字:道樂
蘿月らげつは若い時分じぶんしたい放題はうだい身を持崩もちくづした道楽だうらく名残なごりとて時候じこう変目かはりめといへば今だに骨の節々ふし/″\が痛むので、いつも人よりさきに秋の立つのを知るのである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
またもとの俗骨ぞくこつにかへり、われも詩を作ることを知りたるならば、へたながらも和韻わゐんと出かけて、先生をおどろかしたらんものをとまけだましひ、人うらやみ、出来できことをコヂつけたがる持前もちまへ道楽だうらくおこりて
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
はなすがはやいか、さる方々はう/″\かけずりまはつて勝手放題かつてはうだい道楽だうらくをする、夜中よなかつきあかるときてらもんたゝいたこともあつたさうだし、ひと庖厨くりやしのんで、なべおほきいのと飯櫃めしびつ大屋根おほやねつてあがつて
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これでも本道楽だうらくの話になるかどうか、其辺そのへんは僕にも疑問である。
蒐書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)