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道側
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みちばた
ふりがな文庫
“
道側
(
みちばた
)” の例文
思案を決めると紋太郎は
道側
(
みちばた
)
の石へ腰をおろした。それから
懐中
(
ふところ
)
から
煙管
(
きせる
)
を取り出し静かに煙草をふかし出した。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それは
道側
(
みちばた
)
に屋台を下していた売り歩く蕎麦屋の提灯に過ぎない事が解った。しかしどんな明かりでも、どんな人間の仲間でも、以上のような事に遇った後には、結構であった。
貉
(新字新仮名)
/
小泉八雲
(著)
荷車が驚いて
道側
(
みちばた
)
の
草中
(
くさなか
)
に
避
(
よ
)
ける。
鶏
(
にわとり
)
が
刮々
(
くわっくわっ
)
叫んで
忙
(
あわ
)
てゝ
遁
(
に
)
げる。
小児
(
こども
)
の
肩
(
かた
)
を
捉
(
とら
)
え、女が眼を
円
(
まる
)
くして見送る。
囂々
(
ごうごう
)
、
機関
(
きかん
)
が
鳴
(
な
)
る。
弗々々
(
ふっふっふっ
)
、
屁
(
へ
)
の如く
放
(
ひ
)
り
散
(
ち
)
らすガソリンの
余煙
(
よえん
)
。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
百果報
(
もゝがほう
)
のあんで、みすゞりのあもの、心ある者や、
御主
(
おしゆ
)
加那志
(
がなし
)
御為
(
おだめ
)
、
御万人
(
おまんちよ
)
の
為
(
ため
)
に、
命
(
いのち
)
うしやげらば、
産
(
な
)
し
親
(
おや
)
やだによ、
引
(
ひき
)
はらうぢ
迄
(
まで
)
もおのそだて
召
(
めしや
)
いる、
仰
(
おほ
)
せ
事拝
(
ごとをが
)
で、
高札
(
たかふだ
)
に
記
(
しる
)
ち、
道側
(
みちばた
)
に立てゝ
ユタの歴史的研究
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
沖田総司を尋ねて、ここまで来たお千代は、峠の
道側
(
みちばた
)
の、草むらの中に立って、
呆然
(
ぼうぜん
)
としていた。
甲州鎮撫隊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
緋
(
ひ
)
の
袈裟
(
けさ
)
かけた坊さんが畑の向うを通る。中日は村の
路普請
(
みちぶしん
)
。遊び半分若者総出で、
道側
(
みちばた
)
にさし出た木の枝を伐り払ったり、
些
(
ちっと
)
ばかりの芝土を路の
真中
(
まんなか
)
に
抛
(
ほう
)
り出したり、
路壊
(
みちこわ
)
しか路普請か分からぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
お品や、お品の両親や、近所の人達が
道側
(
みちばた
)
に立って、南の方を眺めていた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“道”で始まる語句
道
道理
道程
道化
道傍
道具
道行
道路
道中
道端