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豫言者
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よげんしや
一寸、
靴の
先へ
團栗の
實が
落ちたやうな
形らしい。
但しその
風丰は
地仙の
格、
豫言者の
概があつた。
小狡しき
目で、じろりと
視て
一
年の
中には
何日有るとか、六
號室には
面白い
豫言者がゐるさうなとかと、
交々尋問ねるので
有つた。
その
時、
電燈の
笠にとまつてゐた
黄金蟲が
豫言者らしい
口調で、こんなことを
言ひました。
其處へ、
午後二時ごろ、
眞日中とも
言はず、
毎日のやうに、おなじ
時間に、
縁の
下から、のそ/\と……
出たな、
豫言者。
再び
幾日の
何時ごろに、
第一震以上の
搖かへしが
來る、その
時は
大海嘯がともなふと、
何處かの
豫言者が
話したとか。