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豪
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ごう
ふりがな文庫
“
豪
(
ごう
)” の例文
この人は
近藤
(
こんどう
)
という僕の知合のものです。さっきも申上げた通り、柔道三段の
豪
(
ごう
)
のもので、こういう冒険が何よりも好きな男です。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
何しろ相手が内野君という
豪
(
ごう
)
の者ですからね。あなたにもいろいろ分からない事があるでしょう。だからあなただけにそっと知らせてあげますよ。
ニッケルの文鎮
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
しかしトラ十は無類の
豪
(
ごう
)
の者である。一、二度は、どうと
艫
(
とも
)
にたたきつけられたようになったが、すぐさま、やっと、かけ声もろとも、はね起きた。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
されど心
豪
(
ごう
)
にして気韻高き
性
(
さが
)
なれば、はしたなく声を立てず、
顛倒
(
てんどう
)
して座を乱さず、端然としていたまえり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
左兵衛佐の
鬢
(
びん
)
の毛が、川風にそそけ立っていた。赤穂の浪人のうちには、かなり
豪
(
ごう
)
の者がいると聞いている。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
『万葉』が
遥
(
はるか
)
に他集に
抽
(
ぬき
)
んでたるは論を待たず。その抽んでたる
所以
(
ゆえん
)
は、他集の歌が
豪
(
ごう
)
も作者の感情を現し得ざるに反し、『万葉』の歌は善くこれを現したるにあり。
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
いわゆる
猥談
(
わいだん
)
は詰所のつきものでもあるし、近江之介はこの
豪
(
ごう
)
の者でもある。近江之介が嫌な顔を見せたのは、今の長岡の言葉が下品なひびきを持っていたからではない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
落雲館の諸君子だ、年齢から云うとまだ芽生えだが、
躁狂
(
そうきょう
)
の点においては一世を
空
(
むな
)
しゅうするに足る
天晴
(
あっぱれ
)
な
豪
(
ごう
)
のものである。こう数え立てて見ると大抵のものは同類のようである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
沈湎
(
ちんめん
)
として青じろい
面
(
おもて
)
に、どこか策士的なふうのある
多田蔵人
(
ただのくろうど
)
と、北面の侍所に
豪
(
ごう
)
の者として聞えのある近藤右衛門尉との訪れは、この二人の組みあわせを考えただけでも、時節がら
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あなたの
替玉
(
かえだま
)
を作るのですよ。影武者ですね、丁度持って来いの人物があるのです。相当の報酬を出して下されば、命を
的
(
まと
)
に引受けてもいいという男があるのです。柔道三段という
豪
(
ごう
)
のものですよ。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
律師則祐
(
りっしそくゆう
)
などの
豪
(
ごう
)
の者が多く、九条から西八条一帯の民家へところきらわず火をかけたうえ、農家や牛飼町の車をあまた徴収して来て、車陣を
布
(
し
)
きならべ、それを
楯
(
たて
)
にジリジリつめよせたのち
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
豪
常用漢字
中学
部首:⾗
14画
“豪”を含む語句
富豪
豪奢
豪家
豪気
豪華
豪商
大富豪
豪雨
豪勢
豪儀
豪宕
豪傑
豪邁
豪放
豪猪
豪語
豪傑肌
豪傑連
豪農
豪侠
...