諸侯方しよこうがた)” の例文
あざむとり仕合しあはせよしと微笑合ほゝゑみあひこれかうしてあゝしてとおごる事而已のみ談合かたらひけりさて其年そのとしくれあくれば享保きやうほ九年春も三月となりしに江戸中えどぢう大火たいくわに付此白子屋も諸侯方しよこうがたはじ多分たぶんよう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其頃そのころ諸侯方しよこうがたされ、長兵衛ちやうべゑ此位このくらゐ値打ねうちが有るといふ時は、ぢき代物しろものを見ずに長兵衛ちやうべゑまうしただけにお買上かひあげになつたとふし、此人このひと大人たいじんでございますから
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
諸侯方しよこうがたまで御出おいでになり、わづかのうちに新梅屋敷しんうめやしきの名、江都中えどぢうに知られ、それのみならず先生々々せんせい/\たてこがしに、七草考なゝくさかう都鳥考みやこどりかうのと人に作らせて、我名わがなにて出版せしゆゑ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
はじ諸侯方しよこうがた方角はうがく火消ひけし等夫々に持場々々へつめかけるゆゑ其混雜そのこんざついふばかりなし其上御使番火事場くわじば見廻みまはり并に火元見等東西へ乘違のりちが乘違のりちが駈通かけとほるゆゑ車坂下四ツ辻の邊は老人及び女子供等には勿々なか/\とほがたく只々人のなみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)