トップ
>
誅伐
>
ちゅうばつ
ふりがな文庫
“
誅伐
(
ちゅうばつ
)” の例文
そのひとの遺志をついで、南朝方に降り、尊氏や義詮を敵として
誅伐
(
ちゅうばつ
)
するのが何の不思議であろうやと、豪語を放ったことであろう。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下民を苦しめ
候
(
そうろう
)
諸役人をみな
誅伐
(
ちゅうばつ
)
いたし、ひき続いて
驕
(
きょう
)
に長じ居候市中金持の町人どもを
誅戮
(
ちゅうりく
)
に及び申すべく、とか。
花も刀も
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「それに致しましてもかかる逆臣を、
誅伐
(
ちゅうばつ
)
いたそうと心掛くる人、一人もないとは歯痒き限り!」
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
相馬将門
(
そうままさかど
)
威を東国に振い、藤原
秀郷
(
ひでさと
)
朝敵
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の計策をめぐらし、この神の加護によって将門を
亡
(
ほろぼ
)
したので、この地にいたり、
喬々
(
きょうきょう
)
たる杉の森に、神像を
崇
(
あが
)
め
祀
(
まつ
)
ったのだとある。
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
信仰が、剣をもって
誅伐
(
ちゅうばつ
)
することを最後までゆるさなかったのではなかろうか。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
▼ もっと見る
「然る処、氏直天道の正理に
背
(
そむ
)
き、帝都に対して奸謀を企つ。
何
(
いずくん
)
ぞ天罰を蒙らざらんや。古諺に曰く、巧詐は拙誠に如かずと。所詮普天の下勅命に逆ふ
輩
(
ともがら
)
は、早く
誅伐
(
ちゅうばつ
)
を加へざるべからず云々」
小田原陣
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
願わくば、乱将義貞
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の勅許をたまわりたい。つくすべき忠も、
荼毒
(
とどく
)
の輩が君の
側
(
かたわ
)
らにはびこっていたのでは捧げようもない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それがしかも、尊氏
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の
宣旨
(
せんじ
)
を南朝から申しうけて、公然と、義父
直義
(
ただよし
)
の
讐
(
あだ
)
とも
称
(
とな
)
えているのである。
小癪
(
こしゃく
)
とも何とも言いようはない。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして自身はなお幽州へ進攻して、
袁煕
(
えんき
)
、
袁尚
(
えんしょう
)
のふたりを
誅伐
(
ちゅうばつ
)
すべく準備に怠りなかったが、その間にまず袁譚の首を、城の北門に
梟
(
か
)
けて
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つまり尊氏を東国に、
義詮
(
よしあきら
)
を京都に、それぞれ分断して同時に
誅伐
(
ちゅうばつ
)
する
両刃
(
りょうば
)
のはかりごとを考えていたのであった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
劉虞はちょうど、中央の命令で、漁陽に起った乱賊を
誅伐
(
ちゅうばつ
)
にゆく出陣の折であったから、大いによろこんで
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
高廉
(
こうれん
)
高廉。——
高俅
(
こうきゅう
)
一門の悪代官高廉はどこにいるか。これは天に代って当今の悪官人どもを
誅伐
(
ちゅうばつ
)
に来た天軍だ。手間ひまかけず、素ッ首をわれらに渡せ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
桟道
(
さんどう
)
の
嶮
(
けん
)
で野心家の
魏延
(
ぎえん
)
を
誅伐
(
ちゅうばつ
)
した楊儀も、官を
剥
(
は
)
がれて、
官嘉
(
かんか
)
に流され、そこで自殺してしまった。
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「かたちは、さもあれ、
名分
(
めいぶん
)
の上においてはだ。あくまで、わが足利家は新田を
誅伐
(
ちゅうばつ
)
するものと世上へ
唱
(
とな
)
えろ。——
和氏
(
かずうじ
)
からも、その義貞弾劾の件は、聞いたであろうが」
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勿論、曹操の胸にも、いつか
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の時をと誓っているのは、呂布という怪雄の存在であった。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その罪を
糺
(
ただ
)
し、
誅伐
(
ちゅうばつ
)
の兵をひいて、信長自身、参ろうと存ずる。各〻の考えはどうあるか
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
直ちに、淮南へ出兵し、偽帝袁術を
誅伐
(
ちゅうばつ
)
せよ。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誅
漢検1級
部首:⾔
13画
伐
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
“誅”で始まる語句
誅
誅戮
誅求
誅罰
誅殺
誅滅
誅伏
誅刀
誅鋤
誅堅