よそ)” の例文
新字:
眞中まんなか卓子テエブルかこんで、入亂いりみだれつゝ椅子いすけて、背嚢はいなうかず、じうひきつけたまゝ、大皿おほざらよそつた、握飯にぎりめし赤飯せきはん煮染にしめをてん/″\につてます。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
神の光や己が微笑ほゝゑみよそはれ、愛のすゝむる諸〻の顏と、すべてのつゝしみにて飾らるゝ諸〻の擧動ふるまひとを見たり 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
博士が、「まあ、御膳がよそつてあるのだから、早くおべ」と云ふと、玉ちやんは行儀好く膳の前に据わる。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
私は直ぐ腹の中でフフンと云ふ氣になつたが、可成なるべく平生ふだんの快活をよそうて
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
まつぶさに 取りよそ二二
御座みくらをばみどりによそふ。
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
しろよそ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
その日は歸途かへりに雨に會つて來て、食事に茶の間に行くと外の人は既う濟んで私一人きりだ。内儀は私に少し濡れた羽織を脱がせて、眞佐子に切爐の火でさせ乍ら、自分は私に飯をよそつて呉れてゐた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
しろよそ
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)