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虫眼鏡
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むしめがね
ふりがな文庫
“
虫眼鏡
(
むしめがね
)” の例文
「ええ、一度出してもらったンですけど、てんからないンですよ。
虫眼鏡
(
むしめがね
)
でみるような広告が、新しい新聞で八拾円なンですものね」
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「待ってらっしゃい、秘密はキット此指環にあるワ、
虫眼鏡
(
むしめがね
)
でなくたって、
凸
(
とつ
)
レンズの代りをするものならいいわけでしょう、これはどうでしょう」
向日葵の眼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
九段
(
くだん
)
の
遊就館
(
ゆうしゅうかん
)
を石で造って二三十並べてそうしてそれを
虫眼鏡
(
むしめがね
)
で
覗
(
のぞ
)
いたらあるいはこの「塔」に似たものは出来上りはしまいかと考えた。余はまだ
眺
(
なが
)
めている。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
はずかしそうにして
出
(
だ
)
す、お
竹
(
たけ
)
の
手
(
て
)
を、
掌
(
てのひら
)
から、つまさきまで、
若者
(
わかもの
)
は、うす
暗
(
ぐら
)
い
提燈
(
ちょうちん
)
に
照
(
て
)
らしながら、
虫眼鏡
(
むしめがね
)
でこまかにながめていたが、やがて、
顔
(
かお
)
を
上
(
あ
)
げると
だまされた娘とちょうの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
虫眼鏡
(
むしめがね
)
で覗いて見たら、毛穴や産毛まで、ちゃんと
拵
(
こしら
)
えてあるのではないかと思われた程である。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
仰
(
そもそも
)
鑑定家
(
かんていか
)
なるものはややもすると
虫眼鏡
(
むしめがね
)
などをふり廻して、我々
素人
(
しろうと
)
を
嚇
(
おど
)
かしにかかるが、元来彼等は書画の
真贋
(
しんがん
)
をどの位まで正確に見分ける事が出来るかと云ふと、彼等も人間である以上
鑑定
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
てんでんに
虫眼鏡
(
むしめがね
)
で、あつちこつち
覗
(
のぞ
)
く。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「麗子さん、大きい凸レンズは無いでしょうか、——
虫眼鏡
(
むしめがね
)
ですよ、——余程大きいのでないといけないが——」
向日葵の眼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
真偽
(
しんぎ
)
の鑑定の
為
(
ため
)
に、
虫眼鏡
(
むしめがね
)
などを
振
(
ふ
)
り
舞
(
ま
)
はさない所は、誠吾も代助も同じ事であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
明智はそこへひょいと一つの
虫眼鏡
(
むしめがね
)
を放り出していった。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
加奈子は思わず
四辺
(
あたり
)
を眺めました、が上野公園の木立の中で、
虫眼鏡
(
むしめがね
)
を手に入れる工夫は思いつきません。
向日葵の眼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
頑愚
(
がんぐ
)
などと云う
嘲罵
(
ちょうば
)
は、
掌
(
てのひら
)
へ
載
(
の
)
せて、夏の日の
南軒
(
なんけん
)
に、
虫眼鏡
(
むしめがね
)
で検査しても了解が出来ん。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
虫
常用漢字
小1
部首:⾍
6画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
鏡
常用漢字
小4
部首:⾦
19画
“虫”で始まる語句
虫
虫唾
虫干
虫酸
虫蝕
虫螻
虫喰
虫取菫
虫気
虫籠