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薄目
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うすめ
ふりがな文庫
“
薄目
(
うすめ
)” の例文
きつい語調が、乳母のつるの語調に、そっくりだったので、私は
薄目
(
うすめ
)
あけて枕もとの少女をそっと見上げた。きちんと坐っていた。
新樹の言葉
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
千穂子は今は一日が長くて、住み
辛
(
づら
)
かった。
姑
(
しゅうとめ
)
の
膳
(
ぜん
)
をつくって
奥
(
おく
)
へ持って行くと、姑のまつは
薄目
(
うすめ
)
を明けたまま
眠
(
ねむ
)
っていた。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
玄鶴はやはり
蒲団
(
ふとん
)
の側の褌のことを考えながら、
薄目
(
うすめ
)
に甲野を見守っていた。すると——急に
可笑
(
おか
)
しさを感じた。
玄鶴山房
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
浴槽
(
ゆぶね
)
の一
端
(
たん
)
へ
後腦
(
こうなう
)
を
乘
(
のせ
)
て一
端
(
たん
)
へ
爪先
(
つまさき
)
を
掛
(
かけ
)
て、ふわりと
身
(
み
)
を
浮
(
うか
)
べて
眼
(
め
)
を
閉
(
つぶ
)
る。
時
(
とき
)
に
薄目
(
うすめ
)
を
開
(
あけ
)
て
天井際
(
てんじやうぎは
)
の
光線窓
(
あかりまど
)
を
見
(
み
)
る。
碧
(
みどり
)
に
煌
(
きら
)
めく
桐
(
きり
)
の
葉
(
は
)
の
半分
(
はんぶん
)
と、
蒼々
(
さう/\
)
無際限
(
むさいげん
)
の
大空
(
おほぞら
)
が
見
(
み
)
える。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
戸倉老人が、このとき
薄目
(
うすめ
)
をあいた。そして牛丸少年の顔を、さぐるようにそっと見た。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
薄目
(
うすめ
)
に
白
(
しろ
)
く
人
(
ひと
)
を
窺
(
うかゞ
)
ふやうでした。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へえそうかネ——じゃありませんわ。あのとき自動車の中であたくしは
薄目
(
うすめ
)
を
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
薄
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“薄”で始まる語句
薄
薄暗
薄紅
薄明
薄暮
薄縁
薄荷
薄闇
薄汚
薄氷