“脚夫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きゃくふ60.0%
きやくふ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、これは私の裏の郵便脚夫きゃくふの家に限ったことではない、その隣にも、その裏にも、似た様な子福者がいくらもある。
毒草 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
けたたましく郵便脚夫きゃくふ走込はしりこむのも、からすが鳴くのも、皆何となく土地の末路を示す、滅亡のちょうであるらしい。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さて新道が出来ると人力じんりきが通る。荷車は干魚ほしうをなどを積んで通る。郵便脚夫きやくふが走る。後には乗合馬車のりあひばしやが通り、新発田しばたの第十六聯隊れんたいも通つた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
眞中頃まんなかごろで、向岸むかうぎしからけて郵便脚夫いうびんきやくふ行合ゆきあつて、遣違やりちがひに一緒いつしよになつたが、わかれてはし兩端りやうはしへ、脚夫きやくふはつか/\と間近まぢかて、與吉よきちの、たふれながらになかばんだ銀杏いてふかげちひさくなつた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)