“きゃくふ”の漢字の書き方と例文
語句割合
脚夫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
門番にしたいと言ってもらいたい、そうすると、私の苦痛もなくなる、私はもと宣城せんじょうの生れで、脚夫きゃくふをしていた関係で、死んでからも死人の籍を運送することを言いつかっている
賭博の負債 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
半歳はんとしちかくたって、或日の朝重吉はいつものように寐坊ねぼうな女を二階へ置いたまま、事務所への出がけ、独り上框あがりがまちで靴をはいていると、その鼻先へ郵便脚夫きゃくふが雑誌のような印刷物二
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
熊谷の小島は一高の入学試験を受けに東京に出かけたが、時々絵葉書で状況を報じた。英語がむずかしかったことなどをも知らせて来た。郵便脚夫きゃくふは毎日雨にぬれて山門から本堂にやって来る。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)