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肉刀
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ナイフ
ふりがな文庫
“
肉刀
(
ナイフ
)” の例文
三四郎の筋向に
坐
(
すは
)
つてゐた色の白い品の
好
(
い
)
い学生が、しばらく
肉刀
(
ナイフ
)
の手を
休
(
や
)
めて、与次郎の連中を眺めてゐたが、やがて笑ひながら
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
阿父
(
おやぢ
)
の大事な桜の木を
伐
(
き
)
つて、嘘一つ
吐
(
つ
)
き得なかつたジヨオージ・ワシントンが先づそれで、食事をするにはいつも
肉刀
(
ナイフ
)
で済ましてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
さうして
肉刀
(
ナイフ
)
をとり、
肉叉
(
フオク
)
をとつて話を逃れようとした。すると相手は給仕を呼んで、菓物とキユラソオを命じ、卷煙草に火をつけて落ついて話し出した。
貝殻追放:002 新聞記者を憎むの記
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
其三四郎に取つて、かう云ふ紳士的な学生親睦会は珍らしい。
悦
(
よろこ
)
んで
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉叉
(
フオーク
)
を動かしてゐた。其
間
(
あひだ
)
には
麦酒
(
ビール
)
をさかんに飲んだ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが代変りになつて、七代目のアンドリウ・ジヤクソンになると、またワシントン並に
肉刀
(
ナイフ
)
で皿を
啄
(
つゝ
)
つき出した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
先生はやがて
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉匙
(
フォーク
)
を中途で置いた。そうして椅子を立ち上がって、書棚の中から黒い表紙の小形の本を出して、そのうちの
或頁
(
あるページ
)
を朗々と読み始めた。
博士問題とマードック先生と余
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
西洋料理を食べるに、
肉叉
(
フオーク
)
を使はないで、何もかも
肉刀
(
ナイフ
)
で片づけてしまふ人がよくある。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
胃が痛いので
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉匙
(
フォーク
)
は
人並
(
ひとなみ
)
に動かしたようなものの、その
実
(
じつ
)
は肉も野菜も
咽喉
(
のど
)
の奥へ詰め込んだ姿である。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼はその薄青いペンキの光る内側で、額に仕立てたミュンヘン
麦酒
(
ビール
)
の広告写真を仰ぎながら、
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉叉
(
フォーク
)
を
凄
(
すさ
)
まじく闘かわした
数度
(
すど
)
の記憶さえ
有
(
も
)
っていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もう少し聞いている内にはあるいはあたりがつくかも知れないと思って、
敬太郎
(
けいたろう
)
は自分の前に残された皿の上の
肉刀
(
ナイフ
)
と、その傍に転がった赤い
仁参
(
にんじん
)
の
一切
(
ひときれ
)
を
眺
(
なが
)
めていた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
食卓
(
しよくたく
)
は、
人数
(
にんず
)
が
人数
(
にんず
)
だけに、左程大きくはなかつた。部屋の
広
(
ひろ
)
さに比例して、
寧
(
むし
)
ろ
小
(
ち
)
さ
過
(
すぎ
)
る位であつたが、
純白
(
じゆんぱく
)
な卓布を、取り集めた花で
綴
(
つゞ
)
つて、
其中
(
そのなか
)
に
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉匙
(
フオーク
)
の
色
(
いろ
)
が
冴
(
さ
)
えて
輝
(
かゞや
)
いた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
食卓は、
人数
(
にんず
)
が人数だけに、さ程大きくはなかった。部屋の広さに比例して、寧ろ
小
(
ち
)
さ過ぎる位であったが、純白な卓布を、取り集めた花で
綴
(
つづ
)
って、その中に
肉刀
(
ナイフ
)
と
肉匙
(
フォーク
)
の色が
冴
(
さ
)
えて輝いた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
肉
常用漢字
小2
部首:⾁
6画
刀
常用漢字
小2
部首:⼑
2画
“肉”で始まる語句
肉
肉体
肉桂
肉塊
肉汁
肉體
肉刺
肉叉
肉身
肉置