群生ぐんせい)” の例文
本種はわがくにいたるところに群生ぐんせいしていて、真赤な花がたくさんに咲くのでことのほかいちじるしく、だれでもよく知っている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
以上いじようのすべてのは、みんなみきくきちひさくひくくて、おほくはひとつところに群生ぐんせいしてゐます。またそここゝの灌木かんぼくしたには、ぎにいふ高山植物こうざんしよくぶつ可愛かわいえてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
みやますみれいむらさき色、白りんどうの気高けだかい花、天狗てんぐ錫杖しゃくじょう松明たいまつをならべたような群生ぐんせい、そうかと思うと、弟切草おとぎりそうがやのや、蘭科植物らんかしょくぶつのくさぐさなどが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
芝茸しばたけとなへて、かさ薄樺うすかばに、裏白うらじろなる、ちひさなきのこの、やまちかたにあさきあたりにも群生ぐんせいして、子供こどもにも就中なかんづくこれが容易たやすものなるべし。どくなし。あぢもまたし。宇都宮うつのみやにてこのきのこくほどあり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)