かけ)” の例文
新字:
東屋氏は一層乗気になってヨットの床を調べはじめたが、やがて今度は狭いさんの間から、硝子瓶のかけらしいものを拾い上げて私に見せた。で私は
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
敵と申候儀だう理に存候すれば天下の御奉行樣にも罪なき者を御仕置おしおきに仰付られしは同樣ならんか併したつとき御方故其儘そのまゝに相濟候事や私しどもが然樣さやうみちかけたる事あらば重き御咎おとがめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
えん天井てんじやううらにつんだ古傘ふるがさなかまできさがしたが、かけらもなく、こなえない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
證據にお渡し申さん鼈甲べつかふの古びたる上にの三枚かけよき證據しようこなれば此度御歸國なし給ひて假令たとへお前がお出なく共此くしさへ持せてつかはされなば他人にてもお金をお渡し申すべしたしかなる證據故能々此櫛を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
立ち出て東の空へぞ旅立たびだちけり時に享保三年九月十日の事なりあしまかせて行けるに十日の月さし出つゝくれ宿やどなき一人たびしきりに急ぎ歩行あるきし所にぴかりとひかる物あり足にて踏返ふみかへせしに女のくしなりければ何方の人がおとせしやらんと手にかざし見れば鼈甲べつかふいとふるびたるにても三ツ四ツかけたり是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)