範圍はんゐ)” の例文
新字:範囲
すなはわたしふばけものは、餘程よほど範圍はんゐひろ解釋かいしやくであつて、世間せけん所謂いはゆる化物ばけものは一の分科ぶんくわぎないこととなるのである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
見ると、樓の内には、うはさに聞いた通り、幾つかの屍骸しがいが、無造作むざうさに棄てゝあるが、火の光の及ぶ範圍はんゐが、思つたより狹いので、かずは幾つともわからない。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
はぢらうてやうやおよ程度ていどにカンテラのひかり範圍はんゐからとほざからうとしつゝ西瓜すゐくわの一きれづつをもとめる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何故なぜかとへば日本にほんまへべたやうに、財政状態ざいせいじやうたいへば大正たいしやうねんから今日こんにちまで一ぱん會計くわいけい毎年まいねん公債こうさい計上けいじやうされてある、すなは歳入さいにふ範圍はんゐおい歳出さいしゆつ切盛きりもり出來できない
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
わたしのばけものにくわんするかんがへは、世間せけん所謂いはゆる化物ばけものとは餘程よほど範圍はんゐことにしてゐる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)