ぶえ)” の例文
ところがおかしいことは、先生がいつものキラキラ光る呼子ぶえを持っていきなり出入口から出て来られたのです。そしてわらって
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
口に葉ッぱをくわえているところを見ると、いま、ぶえを吹きながら、へんなでまかせを歌ったのもこの竹童にそういない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
間もなく、母が、自殺した。父の猟銃でのどぶえを射って、即死した。傷口が、石榴ざくろのようにわれていた。
火の鳥 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「かまわないから、ねこているすきをねらって、いきなりのどぶえいついてやりましょう。」
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
この日一日じゅう、ニールスは小さな池のほとりにすわりこんで、アシぶえを吹いていました。ツルのおどりを見にいけないと言われたので、すっかりふさぎこんでいたのです。
のどぶえにくらひつくとかや。
偏奇館吟草 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
四ツつじでそういって、ぶえですこしかッたるくなったぐきを、ほおの上からもんでいるところを見ると、それははなかけ卜斎ぼくさいのおともでこの御岳みたけへきて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが、そのニールスは、こんな姿になったことをそれほどかなしんではいないようすでした。みずうみのほとりの大きなヤナギのしげみにすわりこんで、ニールスはアシぶえを吹いていました。
父の猟銃でのどぶえを射つて、即死した。傷口が、石榴ざくろのやうにわれてゐた。
火の鳥 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
ぶえをくちびるにてて、しきりと奇妙きみょうきてれつなちょうしで大人おとなをおどかしてゆく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばぶえ
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)