祝着しゅうちゃく)” の例文
花馬車一等賞万歳! まずもって祝着しゅうちゃくの至りに存じます。……さて、手前がつまりご紹介にあずかりました一〇一号室でございます。
左少将さしょうしょうさまにはいつもながら、ますますご健勝けんしょうのていにはいせられまして、かげながら主人しゅじん家康いえやす祝着しゅうちゃくにぞんじあげておりまする」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ははア、それはおめでたいことで——こけ猿の茶壺が、そうたやすく見つかって、大金の所在ありかも判明いたしたとは、祝着しゅうちゃく至極、お喜び申しあげる」
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
こんどかいの火がお前さまにまいられましたそうでじつ祝着しゅうちゃくぞんじまする。あの玉がこの前けものの方にまいりましてからもう千二百年たっているともうしまする。
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
思いもよらぬご助力で市之丞殿の無事の顔を見、祝着しゅうちゃくこれに過ぎませぬわい。心の底からお礼申す。では仰せに従って市之丞殿は愚僧頂戴ちょうだい、共々鳳凰の間へ参るでござろう。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おう、いつぞやは、眼ざましいお働き、人間業にんげんわざとも思われなかった。しかも、さしたるお怪我もなかったそうな。……祝着しゅうちゃくの至りです」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これは、これは、藤波さん、暑中にもかかわらず御爽快のていでまず以て祝着しゅうちゃく。……お、これは、せんぶりどのも」
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
祝着しゅうちゃくです」と勅使も、讃嘆さんたんを惜しまなかったが——「ところで、三将軍の内、彭玘ほうき将軍ひとりがここにお見えでないが?」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、べつだんな用事でもござりませぬ。お夫婦ふたりとも、ご息災とさえ伺えば、それで祝着しゅうちゃく。ただよろしくおつたえを」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祝着しゅうちゃく祝着。新田の件といい、忍び上洛のことといい、これでまずお上の御不審も解け、幕府御家人のしゅうをも世間へ見せずにすんだ。高氏どの、何を
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わしが山城じゃ。かねがね、一度はお会いせいではなるまいと存じおったところ、今日、宿望を果して祝着しゅうちゃく
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、慾をいえばりもないこと、山路将監しょうげんの誘致が調ととのうただけでも、この際、まずまず祝着しゅうちゃくとせねばなるまい。どれ、早速に北ノ庄殿のお耳へ達しておこう。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「殿さま、ご苦心のかいあって、いよいよご開運の秘宝ひほうもめでたく手に入りました。祝着しゅうちゃくにぞんじまする」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あなたは、ずんとお変りになりましたな。お体も健やかになられた。お心も明るくなった。そして真向ひたむきに現在のご信念に坐っておられる。祝着しゅうちゃくにたえませぬ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そう話がわかれば、双方の祝着しゅうちゃく、では甘糟三平どの、お別れとしよう。……いずれまたと申したいが、会えば最後、もう生涯二度と会わないようにお互いに祈ろう」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「三法師君を、天下人と仰ぎ奉ること、各〻にも御同心、勝家にもはや異存なし。祝着しゅうちゃく、祝着」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何さ何さ。それでこそ、われわれも先ず祝着しゅうちゃくと申すもの。どうじゃな。わしはつい食べ残しの弁当をいてしまった。あんたも、どうせのことに、一ト涼みなさらんか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、兄上が勅をかしこんでお起ちになったことは、われら同様、祝着しゅうちゃくにたえぬ、会心のいたりだと、あの琥珀こはくいろの眸をかがやかして、異様なまでに、ご満足なていでしたが」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それは祝着しゅうちゃくである。そして、とくにそちがわしをたずねてきた用向ようむきとはなんであるな」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祝着しゅうちゃくにたえません。それだけでも、お礼はこの方から申さねばならぬ」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『御両所とも、お変りもなく、祝着しゅうちゃくに存じまする』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「三七どの、お目がさめたか。わかれば祝着しゅうちゃく
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「一天晴朗せいろう、今日のお船出祝着しゅうちゃくに存じます」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「相変らずお達者で祝着しゅうちゃく
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祝着しゅうちゃくにぞんじまする」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祝着しゅうちゃく、祝着」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祝着しゅうちゃく、祝着」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)