眷屬けんぞく)” の例文
新字:眷属
垂しより已來このかた本尊ほんそん現化げんげの秋の月はてらさずと云所も無く眷屬けんぞく結縁けちえんの春のはなかをらずと云ふ袖も方便はうべんかどには罪有る者をばつがた抑々そも/\義長の品行おこなひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こゑあるそらは、ほんのりと、ゆめのやうなくもともしびつゝんでうごく。……かゝるとき眷屬けんぞくたち三萬さんまん三千さんぜんのおさるさんもあそぶのらしい。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「王子が近いから、いづれ裝束しやうぞく稻荷の眷屬けんぞくが、千住あたりの同類へ嫁入するんだらうてえことでその晩は濟んだが、驚いたことにそれから三日目の晩、又雨のシヨボシヨボ降る日、今度は先のよりでつかい狐の嫁入があつたんです」
いへあり、つまあり、眷屬けんぞくあり、いろがあつて、金持かねもちで、大阪おほさかひとのみに、停車場前ステエシヨンまへを、さつ/\と、自動車じどうしやくるま歩行あるくのさへ電車でんしやよりはやいまで、猶豫ためらはず、十字じふじ八方はつぱうさばける人數にんず
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「俺は眷屬けんぞくを捕まへて來る」