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物故
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ぶっこ
ふりがな文庫
“
物故
(
ぶっこ
)” の例文
自分の級に英語を教えていた、
安達
(
あだち
)
先生と云う若い教師が、インフルエンザから来た急性
肺炎
(
はいえん
)
で冬期休業の間に
物故
(
ぶっこ
)
してしまった。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
もう一つこの曲をワグナーの遺子で、
物故
(
ぶっこ
)
したジークフリート・ワグナーが指揮したレコードがビクターに入っている(D一二九七—八)。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
数年前
物故
(
ぶっこ
)
した細川風谷の親父の統計院幹事の細川広世が死んだ時、九段の坂上で偶然その葬列に
邂逅
(
でっく
)
わした。
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
京都の方で鋳金家の
秦蔵六
(
はたぞうろく
)
氏も当日お呼び出しになるはずであったのであるが、ちょうど数日前に
物故
(
ぶっこ
)
されてこの日出頭が出来なかったのであるということを
幕末維新懐古談:67 帝室技芸員の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
今は
既
(
すで
)
に
物故
(
ぶっこ
)
したそうですが、
是
(
こ
)
れは東本願寺の
末寺
(
まつじ
)
、
光永寺
(
こうえいじ
)
と申して、
下寺
(
したでら
)
の三ヶ寺も
持
(
もっ
)
て居る
先
(
ま
)
ず長崎では名のある
大寺
(
おおでら
)
、そこの和尚が京に
上
(
のぼ
)
って何か立身して
帰
(
かえっ
)
て来て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
先年
物故
(
ぶっこ
)
したニューヨーク警察の名探偵バーンスは、かような場合、犯人の急所を突くような訊問をして、いわば一種の精神的拷問を行い、巧みに犯人を自白せしめる方法を工夫し
三つの痣
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
夫人は数年前に
物故
(
ぶっこ
)
して、家族といっては、令嬢たった一人の、淋しい暮しである。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
学んだ品川正徳寺の住職密乗上人がその郷友に寄せた書簡に「天民翁去秋より病気に御座候処春来度々吐血等
被致
(
いたされ
)
、即当二月十一日暁
寅
(
とら
)
の刻
物故
(
ぶっこ
)
被致、昨十三日午時浅草光感寺と申す浄家の寺に葬す。」
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その時は
元宰
(
げんさい
)
先生も、とうに
物故
(
ぶっこ
)
していましたし、
張氏
(
ちょうし
)
の家でもいつの
間
(
ま
)
にか、三度まで代が変っていました。
秋山図
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし、たった一組を選ぶ人には、
物故
(
ぶっこ
)
した指揮者ストララムが自分の管弦団コンセール・ストララムを指揮したコロムビアのレコードが一番良かろうと思う(J七七四五)。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
『
薔薇
(
ばら
)
の騎士』は、公爵夫人をレーマン夫人が歌い、オックス男爵を本年
物故
(
ぶっこ
)
した名バス歌手マイアーが歌い、ゾフィーをシューマンが、若き貴公子をメツォ・ソプラノの老巧
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
じっとその話に聞き入っていた私は、子爵が
韓国
(
かんこく
)
京城
(
けいじょう
)
から帰った時、万一三浦はもう
物故
(
ぶっこ
)
していたのではないかと思って、我知らず不安の眼を相手の顔に
注
(
そそ
)
がずにはいられなかった。
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けれども妹の
気質
(
きしつ
)
を思えば、一旦篤介を愛し出したが最後、どのくらい情熱に燃えているかはたいてい想像出来るような気がした。辰子は
物故
(
ぶっこ
)
した父のように、何ごとにも
一図
(
いちず
)
になる気質だった。
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“物故”の意味
《名詞》
物 故 (ぶっこ)
人が死ぬこと。死去。「人の死」の婉曲的・漢語的表現。
(出典:Wiktionary)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
故
常用漢字
小5
部首:⽁
9画
“物”で始まる語句
物
物凄
物語
物憂
物識
物怪
物騒
物置
物音
物思