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爾
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し
ふりがな文庫
“
爾
(
し
)” の例文
故に外人の占領を恐るるならば諸事業一切之を禁制せざるべからず。
爾
(
し
)
かなさんと欲すれば初めより条約改正を見合すのほかなし。
風蕭々
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
当時政治の局に当りし人々は皆旧思想を有するもののみで、
爾
(
し
)
かもその企つるところの事業はことごとく皆新智識を要する事業のみであった。
東洋学人を懐う
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
縦令
(
たとい
)
事実はしからずとするも、芭蕉は
爾
(
し
)
か感ぜり。故に芭蕉の
将
(
まさ
)
に死せんとして門人その辞世の句を問ふや、芭蕉答へて曰く
古池の句の弁
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
しかし第二の種類に属する芸術家である以上は、私のごとく考えるのは不当ではなく、
傲慢
(
ごうまん
)
なことでもなく、
謙遜
(
けんそん
)
なことでもなく、
爾
(
し
)
かあるべきことだと私は信じている。
広津氏に答う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
またあなたの情としては
爾
(
し
)
かあるべきことで、随分理屈もあるであろうと思う。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
この地において公開演説を開催することのきわめて不得策なるを主張してやまざりしに、彼は答えていう、もし諸君にしてしいて
爾
(
し
)
か主張せらるるならば、余は議員の職を辞するもいとわずと。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
客
(
かく
)
あり
余
(
よ
)
に
問
(
と
)
ふに
左
(
さ
)
の二三の
事項
(
じこう
)
を以てせり、
而
(
しか
)
して
余
(
よ
)
は
爾
(
し
)
か
答
(
こた
)
へぬ。
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
彼が字句に拘らざりしは古文法を守らず、仮名遣に注意せざりし事にもしるけれど、なほその他に
爾
(
し
)
か思はるる所多し。一例を挙ぐれば彼が自筆の『新花摘』に
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
殊
(
こと
)
に普通に歌を評する場合にありては「歌にあらず」の語を誇張的に用うること多し。即ち悪歌を指して
爾
(
し
)
かいふなり。なほ悪人を指して「人でなし」などといふが如し。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
かかる
誤
(
あやまり
)
を来すも、
畢竟
(
ひっきょう
)
従来の和歌がなだらかなる調子のみを取り来りしに
因
(
よ
)
る者にて、俳句も漢詩も見ず、歌集ばかり読みたる歌よみには、
爾
(
し
)
か思はるるも無理ならぬ事と存候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「風薫る」とは俳句の普通に用ゐる所なれど
爾
(
し
)
か言ひては「薫る」の意強くなりて句を成しがたし。ただ夏の風といふ位の意に用ゐる者なれば「薫風」とつづけて一種の風の名と為すに如かず。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
の如き比較的に
爾
(
し
)
か思はるるあるのみ。蕪村集中にその例を求むれば
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
斯
(
かか
)
る誤を來すも畢竟從來の和歌がなだらかなる調子のみを取り來りしに因る者にて、俳句も漢詩も見ず歌集ばかり讀みたる歌よみには
爾
(
し
)
か思はるゝも無理ならぬ事と存候。さて/\困つた者に御座候。
歌よみに与ふる書
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
何人も恐らくは
爾
(
し
)
か思はざるべし。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
われらも
爾
(
し
)
か思へり。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
爾
漢検準1級
部首:⽘
14画
“爾”を含む語句
莞爾
爾後
徒爾
爾来
爾時
聊爾
哈爾賓
爾々
云爾
卒爾
莞爾々々
率爾
爾今
爾來
蕞爾
自然法爾
爾曹
甘珠爾
爾迦夷
撒里矢爾酸曹達
...