爭鬪さうとう)” の例文
恐らくその爭鬪さうとう一生いつしやう續きませう。けれども秋々あき/\みのりは、かならず何ものかを私にもたらしてくれるものとしんじてゐます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
かれけつして他人たにん爭鬪さうとうおこしたためしもなく、むしきはめて平穩へいをん態度たいどたもつてる。たゞ彼等かれらのやうなまづしい生活せいくわつもの相互さうご猜忌さいぎ嫉妬しつととのそばだてゝる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こゝらにも各人が作の價値かち批判ひはんする心持の相違さうゐがあると見えますが、「和解」にゑがかれてゐる作のテエマ、即ち父と子のいたましい心の爭鬪さうとうに對してはたらいてゐる作者の實感じつかん
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
弓矢は鳥獸獵てうじゆうれうに於ても用ゐられしなるべく、人類同志どうし爭鬪さうとうに於ても用ゐられしならん。或は海獸大魚を捕獲ほくわくするにさいしても用ゐられし事有る可きか。水中に矢を射込む事其れいきに非ず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
領主 その不埓ふらち爭鬪さうとうはじめた者共ものども何方いづれにをる?