)” の例文
おつぎはれて邪險じやけん與吉よきちをゆさぶることもあつた。それで與吉よきちしまひには砂糖さたうくちにしながらすや/\とねむる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「私、おはなしが濟んだらお好きな程らしたり怒らせたりして差上げます。でも、おしまひまで聞いてね。」
このれつたい物語は、中村君一流の甘つたれた調子で諄々と語られるのであるが、それを上の空で聞いてゐると、時々、坊つちやん臭い洒落が耳に残るくらゐで
中村・阪中二君のこと (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「だつて、貴方あなただつて、生涯一人ひとりでゐる気でもないんでせう。さう我儘を云はないで、い加減な所でめて仕舞つたらうです」と梅子はすこれつたさうに云つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
れつたいやうな、泣くやうな、變にあつむせびを吹きつける。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
とは云へ結局私の仕事は容易たやすいものではなかつた。幾度か私は彼をらすよりは喜ばせたいと思つた。私の未來の良人をつとは私にとつては全世界となりつゝあつた。
追ひかけるのを、彼はらすやうに逃げ廻つた。逃げながら、やがて、家の門口へ来た。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
泣いてもれても、ちたらお陀仏おだぶつ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
何とでも怒るなりれるなりなさいまし。だつてあなたと御一緒にやつて行くにはこれが最上の方法なんですもの、本當に。私は言葉に表はせない位あなたをお愛し申してをります。
もつともつと好きになれるだらうと思ふれつたさ、それとこれとを、どういふ風に処理していいか、これは、彼女にとつて、はつきりさうと云ひ現はすこともできないほどの複雑な問題であつた。
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
れて頓狂とんきやうきさけぶ。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
れて頓狂に啼きさけぶ。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)