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無體
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むたい
處に、
右の
盲人、カツ/\と
杖を
鳴らして、
刎上つて、
飛んで
參り、これは
無體な
事をなされる。……
強い
元氣ぢや。
願ひ奉ると
聲震はせ引ども押ども動かねば同心大勢立掛り
強情女め
下らぬかと
無體に
引立行んとするを大岡殿は
此體を見られコレ/\
手荒き事をして
怪我を
御免成れて御役目の
障に
成べしと申けるを粂之進
首を
振我其方に心を
懸ればこそ
沙汰なしに致し
置たり其恩を思はゞ
我方に居よ
暇は出すまじと
無體に
引寄るを
其方儀
奉行の申付とは言ながら
賄賂を取役儀を失ひ
無體に
威權を
弄し
良民を無實の罪に陷し入候條不屆に付
繩附の
儘主人へ下さる
家法に行ひ候樣留守居へ申渡す