無精ぶせう)” の例文
生暖なまあたゝかいかぜく日であつた。くもつた天気が何時迄いつまで無精ぶせうそら引掛ひつかゝつて、中々なか/\れさうにない四時過からうちて、あに宅迄たくまで電車で行つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
よくれでさむいのう、お節介せつかいなれどわたしがおこしてりませう、炭取すみとり此處こゝへとおつしやるに、書生しよせいはおそれりて、何時いつ無精ぶせういたしまする、申譯まうしわけことでと有難ありがたいを迷惑めいわくらしう
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ふにこまらないと思つて、さう無精ぶせうかほをしなくつてからう。もう少し判然はんぜんとしてれ。此方こつち生死せいしたゝかひだ」と云つて、寺尾は小形こがたの本をとん/\と椅子いすかどで二返たゝいた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)