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汲取
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くみと
ふりがな文庫
“
汲取
(
くみと
)” の例文
いや阿関こう言ふと父が無慈悲で
汲取
(
くみと
)
つてくれぬのと思ふか知らぬが決して御前を
叱
(
し
)
かるではない、身分が釣合はねば思ふ事も自然違ふて
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何故夫が曾根への手紙を見せて、同時に家を解散すると言出したかは、彼女によく
汲取
(
くみと
)
れなかった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
居間へ
這入
(
はい
)
ッて手探りで
洋燈
(
ランプ
)
を
点
(
とぼ
)
し、
立膝
(
たてひざ
)
の上に両手を重ねて、何をともなく
目守
(
みつめ
)
たまま
暫
(
しば
)
らくは唯
茫然
(
ぼんやり
)
……不図手近かに在ッた
薬鑵
(
やかん
)
の
白湯
(
さゆ
)
を
茶碗
(
ちゃわん
)
に
汲取
(
くみと
)
りて、一息にグッと飲乾し
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
……自分介抱するよって、
一条
(
ひとくさり
)
なと、可愛い可愛い
女房
(
おかみ
)
はんに、
沢山
(
たんと
)
芝居を見せたい心や。またな、その心を
汲取
(
くみと
)
って、
鶉
(
うずら
)
へ
嬉々
(
いそいそ
)
お帰りやした、貴女の優しい、
仇気
(
あどけ
)
ない、可愛らしさも身に染みて。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いや
阿關
(
おせき
)
こう
言
(
い
)
ふと
父
(
ちゝ
)
が
無慈悲
(
むじひ
)
で
汲取
(
くみと
)
つて
呉
(
く
)
れぬのと
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らぬが
決
(
けつ
)
して
御前
(
おまへ
)
を
叱
(
し
)
かるではない、
身分
(
みぶん
)
が
釣合
(
つりあ
)
はねば
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
も
自然
(
しぜん
)
違
(
ちが
)
ふて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
話そう話そうとして今までその話をする機会も思うように見出せなかったと言いたげな節子、その節子は母としての彼女の心を岸本に
汲取
(
くみと
)
って貰うことを何より
嬉
(
うれ
)
しく思うという風であったが
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
汲
漢検準1級
部首:⽔
7画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“汲”で始まる語句
汲
汲々
汲出
汲水場
汲込
汲上
汲分
汲替
汲交
汲桶