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氣兼
彼等は
障子を
張る
美濃紙を
買ふのにさへ
氣兼をしやしまいかと
思はれる
程、
小六から
見ると、
消極的な
暮し
方をしてゐた。
催し
實に驚き入たる
御志操なれども夫よりは
貴孃の
御縹緻なれば御縁の口は何程も有るべし我等
豫て
頼置たれば
先待給へと云ふに
否縁付も
氣兼が否なれば
氣樂に遊女奉公を
しばらく
待ち
合せてゐたが、
宗助はついに
空腹だとか
云ひ
出して、
一寸湯にでも
行つて、
時間を
延ばしたらといふ
御米の
小六に
對する
氣兼に
頓着なく、
食事を
始めた。
其時御米は
夫に