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気違
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きちが
ふりがな文庫
“
気違
(
きちが
)” の例文
旧字:
氣違
「あ、さようでございましたか。それはそれは
遠方
(
えんぽう
)
のところをご
苦労
(
くろう
)
さまで……それはあのなくなったは
気違
(
きちが
)
いのことでしょうな」
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
もずはみな、一ぺんに
飛
(
と
)
び立って、
気違
(
きちが
)
いになったばらばらの
楽譜
(
がくふ
)
のように、やかましく鳴きながら、東の方へ
飛
(
と
)
んで行きました。
めくらぶどうと虹
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ところが
其
(
そ
)
の
井戸
(
ゐど
)
の
中
(
なか
)
へ
嫁
(
よめ
)
が身を投げて死んだり、二代目と三代目の主人が
気違
(
きちが
)
ひになつたりしたのが、
其家
(
そのいへ
)
の
潰
(
つぶ
)
れる初まりといふので
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
五大洲の一撃で一点を
恢復
(
かいふく
)
した。このとき三塁の背後の松の枝高くらっぱの音が聞こえた。ついで
気違
(
きちが
)
いじみた声!
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
王女 声を出したのが悪い?
気違
(
きちが
)
いかしら? あんな可愛い顔をしているけれども、——
三つの宝
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
さっきの
犬
(
いぬ
)
は、あいかわらず
気違
(
きちが
)
いのようにほえ
回
(
まわ
)
って、
主人
(
しゅじん
)
のすそを
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
るやら、
背中
(
せなか
)
に
飛
(
と
)
びつくやら、たいそうらんぼうになって、しまいには
今
(
いま
)
にもかみつくかと
思
(
おも
)
うように
忠義な犬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
美くしさの
気違
(
きちが
)
いさん
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
まるで
気違
(
きちが
)
いだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたしはもうみえも
外聞
(
がいぶん
)
も考えませぬ。たとえあの
気違
(
きちが
)
いがどのようなふうをしていようと、気違いですものしかたがありません。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
その遠ざかって行く陸地に小さな人の
影
(
かげ
)
が五つ六つうごき一人は両手を高くあげてまるで
気違
(
きちが
)
いのように
叫
(
さけ
)
びながら
渚
(
なぎさ
)
をかけまわっているのでした。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ぼんやり
消
(
き
)
え
残
(
のこ
)
っているたき
火
(
び
)
の
明
(
あか
)
りに
透
(
すか
)
してみますと、中でいちばん
賢
(
かしこ
)
い、
獲物
(
えもの
)
を
捕
(
と
)
ることの
上手
(
じょうず
)
な
犬
(
いぬ
)
が、
火
(
ひ
)
のまわりをぐるぐる
回
(
まわ
)
りながら、
気違
(
きちが
)
いのようになってほえ
立
(
た
)
てていました。
忠義な犬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
みんなはまるで、
気違
(
きちが
)
いのようになって、その辺をあちこちさがしましたが、こどもらの
影
(
かげ
)
も見えませんでした。
狼森と笊森、盗森
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「まことにはやご
苦労
(
くろう
)
さまに
存
(
ぞん
)
じます。あの
気違
(
きちが
)
いも長ながとご
迷惑
(
めいわく
)
をかけましたが、それでわたしも安心いたしました。まずどうぞおかけくださいまし」
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
一時はあまりの熱と力にみんな一緒に
気違
(
きちが
)
いにでもなりそうなのをじっとこらえて来たではありませんか。
楢ノ木大学士の野宿
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
停車場の方で、
鋭
(
するど
)
い
笛
(
ふえ
)
がピーと鳴り、もずはみな、一ぺんに飛び立って、
気違
(
きちが
)
いになったばらばらの楽譜のように、やかましく鳴きながら、東の方へ飛んで行く。
マリヴロンと少女
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“気違”で始まる語句
気違染
気違いだ