殿下でんか)” の例文
これもまた金冠塚きんかんづかおなじような勾玉まがたまのついた金冠きんかんきんかざものましたので、その品物しなものをそのまゝつちなかならべて、殿下でんか御覽ごらんれましたが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
おどろきて堂の右にひそみかくるるを、武士ぶしはやく見つけて、何者なるぞ、七五殿下でんかのわたらせ給ふ。りよといふに、あわただしく簀子すのこをくだり、土にして七六うずすまる。
殿下でんかか? 太閤は。ちょいと殿下……」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
殿下でんか乗合のりあい
法師夢然にむかひ、さきによみつる詞をきみに申し上げよといふ。夢然恐る恐る、何をか申しつる、さらに覚え侍らず。只ゆるし給はれと云ふ。法師かさねて、秘密の山とは申さざるや。殿下でんかの問はせ給ふ。
 勅使は此家にかぢと申女る由此所へいだしませいと云るゝに彌々いよ/\仰天ぎやうてんしながら何事やらんと漸々やう/\連出しかば 勅使は其方は冥加みやうがかなひし者かな汝が詠歌えいか殿下でんかへ相聞え其上 當吟たうこんの 叡覽えいらんそなへられし所名歌めいかなりとて仙歌へ御くはへ遊ばされなほ又 叡感えいかんの餘り 御宸筆しんひつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)