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檐端
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のきば
ふりがな文庫
“
檐端
(
のきば
)” の例文
おつぎは
浴衣
(
ゆかた
)
をとつて
襦袢
(
じゆばん
)
一
(
ひと
)
つに
成
(
な
)
つて、
笊
(
ざる
)
に
水
(
みづ
)
を
切
(
き
)
つて
置
(
お
)
いた
糯米
(
もちごめ
)
を
竈
(
かまど
)
で
蒸
(
む
)
し
始
(
はじ
)
めた。
勘次
(
かんじ
)
は
裸
(
はだか
)
で
臼
(
うす
)
や
杵
(
きね
)
を
洗
(
あら
)
うて
檐端
(
のきば
)
に
据
(
す
)
ゑた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
主人が不取締だと下女が
檐端
(
のきば
)
の
茅
(
かや
)
を
引抽
(
ひきぬ
)
いて
焚付
(
たきつ
)
けにする、などと下女がヤリテンボウな事をする小さな事にまで気の届いている、
凄
(
すさま
)
じい
聡明
(
そうめい
)
な先生だった。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
三十六峰が庭先や
檐端
(
のきば
)
にうねくっていて、嵐山が松と桜と
楓
(
かえで
)
と絵のように並んで居るのは京の俳想でありますが、武蔵野がただひろびろと広がっていて、ところどころに凹凸があって
俳句上の京と江戸
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
浴場の窓からは、草の根から水のちびちびしみ出している
赭土山
(
あかつちやま
)
が
侘
(
わび
)
しげに見られ、
檐端
(
のきば
)
はずれに枝を
差交
(
さしかわ
)
している、山国らしい
丈
(
たけ
)
のひょろ長い木の
梢
(
こずえ
)
には、
小禽
(
ことり
)
の声などが聞かれた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
朝日
(
あさひ
)
影
(
かげ
)
窓に
眩
(
まばゆ
)
き頃、ふらふらと
縁前
(
えんさき
)
に出づれば、
憎
(
に
)
くや、
檐端
(
のきば
)
に歌ふ鳥の聲さへ、
己
(
おの
)
が心の迷ひから、『
汝
(
そなた
)
ゆゑ/\』と聞ゆるに、覺えず顏を
反向
(
そむ
)
けて、あゝと
溜息
(
ためいき
)
つけば、驚きて
起
(
た
)
つ
群雀
(
むらすゞめ
)
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
▼ もっと見る
かういふことを云つたのである。不審に思つたから再び脇へ出て見たら、杉皮が僅に雨を覆うて居る
檐端
(
のきば
)
の手の屆く所に鳥の巣が二つならんである。
射干
(
ひあふぎ
)
のすぐ上である。
炭焼のむすめ
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
檐
漢検1級
部首:⽊
17画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“檐”で始まる語句
檐
檐下
檐頭
檐前
檐先
檐口
檐板
檐裏
檐辺
檐下詰