極熱ごくねつ)” の例文
月来げつらい風病ふうびょう重きに堪えかね極熱ごくねつの草薬を服しました。それで私はくさいのでようお目にかかりません。物越しででも何か御用があれば承りましょう』
源氏物語:02 帚木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
みちそらとのあひだたゞ一人ひとりわしばかり、およ正午しやうごおぼしい極熱ごくねつ太陽たいやういろしろいほどにかへつた光線くわうせんを、深々ふか/″\いたゞいた一重ひとへ檜笠ひのきがさしのいで、図面づめんた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
極熱ごくねつ恋慕れんぼ胸うつくるほしさ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
極熱ごくねつ豐麗ほうれいつちしばしきて
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
極熱ごくねつゆる
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
道と空との間にただ一人我ばかり、およそ正午しょうごと覚しい極熱ごくねつの太陽の色も白いほどにえ返った光線を、深々といただいた一重ひとえ檜笠ひのきがさしのいで、こう図面を見た。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
時は極熱ごくねつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
壺には念入りに鉄漿をみたしてあるので、極熱ごくねつの気に蒸れて、かびたような、すえたような臭気においが湧く。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)