教訓きょうくん)” の例文
「とんだ災難さいなんまねいたがいまさらいたしかたもない。裁判所さいばんしょへ来てごらん、教訓きょうくんになることがあるであろう」
孟子もうしの、「おもんぱからざる所にして知るものは人の良知なり」と言った通り、おもんぱからずして、ほとんど無意識に会得えとくしてある教訓きょうくんに従うを道徳と称するものでなかろうか。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
そしてかれがえらい音楽家おんがくかになったのは、ゆたかな天分てんぶんくるしい努力どりょくとによるのですが、またおさなときにゴットフリートからけた教訓きょうくんは、ふかくこころにきざみこまれていて
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
人間にんげんは、ただきのびたからといって、たいした仕事しごとをするものでない。この兄弟きょうだいのように、みんなのこころに、いつまでもわすれられない教訓きょうくんのこせば、それでりっぱなものだ。
村の兄弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
柔和にゅうわなる者は幸いなりとは、基督キリスト教訓きょうくんであるが、なんじに敵する者を愛せよとか、あるいはなんじを迫害する者に復仇ふっきゅうするなかれとか、なんじに一里の道をうる者あらば二里をあゆめとか
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
わたしが動物たちに教訓きょうくんをあたえるのは、同時にわたしがかれらから教訓を受けることになるのだ。わたしはあれらのちえを進めてやったが、あれらはわたしの品性ひんせいを作ってくれた
「あんなところまでいったのか。なるほど、一ものるといううわさがあったよ。いい教訓きょうくんになることだから、あのいえはなしをしてあげよう……。」と、叔父おじさんは、たけちゃんに
武ちゃんと昔話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いざるは、まず、りすにかって、いましがたくも教訓きょうくん物語ものがたりました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
犬が人間に教訓きょうくんさずけるのはきみょうだろう。だがこれはほんとうだよ。