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攬
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と
ふりがな文庫
“
攬
(
と
)” の例文
而して燕王の豪傑の心を
攬
(
と
)
る
所以
(
ゆえん
)
のもの、実に王の
此
(
こ
)
の勇往
邁進
(
まいしん
)
、
艱危
(
かんき
)
を冒して
肯
(
あえ
)
て避けざるの
雄風
(
ゆうふう
)
にあらずんばあらざる也。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
園ノ西南
厓
(
がい
)
ニ
倚
(
よ
)
ツテコレヲ径ス。眺観
豁如
(
かつじょ
)
タリ。
筑波
(
つくば
)
二荒
(
ふたら
)
ノ諸峰コレヲ
襟帯
(
きんたい
)
ニ
攬
(
と
)
ルベシ。厓下ニ池アリ。
倒
(
さかしま
)
ニ雲天ヲ
涵
(
ひた
)
シ、
芰荷菰葦叢然
(
きかこいそうぜん
)
トシテコレニ植ス。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
近時とても
那翁
(
ナポレオン
)
三世が
鷲
(
わし
)
を馴らして将士の心を
攬
(
と
)
ったり、米国南北戦争の際ウィスコンシンの第八聯隊が鷲を伴れ往きて奮闘し、勝利事果てその鷲をその州賓として養い
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
生才学
(
なまさいがく
)
にて
此
(
こ
)
の
長栄不朽
(
ちやうえいふきう
)
の
計画
(
けいくわく
)
のなるべきや、気を取りにくき
聞人
(
もんじん
)
の気をよく取りて
皆
(
みな
)
我用
(
わがよう
)
となしたるは、多く
得
(
え
)
がたき
才物
(
さいぶつ
)
なり、もし
戦国
(
せんごく
)
の
時
(
とき
)
にあらば、うまく英雄の心を
攬
(
と
)
りて
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
小舟
船梯
(
せんてい
)
の底に入り、浪と共に上下し、激して声を成す、船員驚き怒り、棍を携え、梯子に立ち、二人の船を衝き
却
(
しりぞ
)
けんとす。松陰
梯
(
はしご
)
に
躍
(
おど
)
ってその梯に在り、金子を顧みて
纜
(
ともづな
)
を
攬
(
と
)
らしむ。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
三五 人を
籠絡
(
ろうらく
)
して陰に事を謀る者は、好し其事を成し得る共、
慧眼
(
けいがん
)
より之を見れば、醜状著るしきぞ。人に推すに公平至誠を以てせよ。公平ならざれば英雄の心は決して
攬
(
と
)
られぬもの也。
遺訓
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
これは賢秀の心を
攬
(
と
)
る為に云ったのでは無く、其翌年鶴千代丸に元服をさせて、信長の
弾正
(
だんじょう
)
ノ
忠
(
ちゅう
)
の忠の字に
因
(
ちな
)
み、忠三郎
秀賦
(
ひでます
)
と名乗らせて、真に其言葉通り婿にしたのである。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『衝波伝』に孔子山に遊び子路をして水を取らしむ水所にて虎に逢い戦うてその尾を
攬
(
と
)
りこれを得懐に
内
(
い
)
れ水を取って
還
(
かえ
)
る、さて孔子に問いけるは上士虎を殺す
如何
(
いかん
)
、子
曰
(
いわ
)
く虎頭を持つ
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
前には断じて後には
謙
(
けん
)
す。燕王が英雄の心を
攬
(
と
)
るも
巧
(
たくみ
)
なりというべし。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかも其の中でも老主人は人の心を
攬
(
と
)
ることを忘れはし無かった。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
攬
漢検1級
部首:⼿
24画
“攬”を含む語句
収攬
総攬
人心収攬
人心収攬術
如可承攬
攬勝考
橄攬石
統轄総攬
綜攬
総攬者