戀歌こひか)” の例文
新字:恋歌
紅筆べにふで戀歌こひか移香うつりがぷんとする懷紙くわいしうや/\しくひろげて、人々ひと/″\思入おもひいれ十分じふぶんせびらかした。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
マーキュ はららごかれたにしん干物ひものといふ面附つらつきぢゃ。おゝ、にしは、にしは、てもまア憫然あさましい魚類ぎょるゐとはなられたな! こりゃ最早もうペトラークが得意とくい戀歌こひかをおものともござらう。
ひゆのやうに紫ばんだ薔薇ばらの花、賢明はフロンド黨の姫君の如く、優雅いうがはプレシウズれんの女王ともいひつべきひゆのやうに紫ばんだ薔薇ばらの花、うつくしい歌を好む姫君、姫が寢室ねべやとばりの上に、即興そくきよう戀歌こひか
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
戀歌こひかよまめとすずろぎて
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
マーキュ あゝ、ロミオのやつめ、やつ最早もうんでゐるわい! あの眞白まッしろ小婦あまッちょくろでしてやられた、みゝ戀歌こひか射貫いとほされる、心臟しんざう眞中央まッたゞなかれい盲小僧めくらこぞう稽古矢けいこや打碎ぶちくたかれる。