愚物ばか)” の例文
『それぢや、はなしにならないわ』とあいちやんは自棄やけになつて、『なんて、愚物ばかなんだらう!』とひながら、けたなか這入はいりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
朝日あさひかげたまだれの小簾をすにははぢかヾやかしく、むすめともはれぬ愚物ばかなどにて、慈悲じひぶかきおや勿体もつたいをつけたるこしらごとかもれず、れにりてゆかしがるは
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『何だねお前、那麽あんな奴等の対手になつてさ! 九月になれや何処かの学校へ代用教員に遣るツて、阿父様おとうさん言つてるんだから、那麽愚物ばかにや構はずにお置きよ。お前の方が愚物ばかになるぢやないか!』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
愚物ばかだわねえ!』とあいちやんはおほきなこゑ齒痒はがゆさうにしましたが、『だまれ!』と白兎しろうさぎさけんだので、いそいでめました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
『何だねえお前、那麽あんな奴等の對手になつてさ! 九月になれや何處かの學校へ代用教員に遣るつて阿父樣がう言つてるんだから、那麽愚物ばかにや構はずにお置きよ。お前の方が愚物ばかになるぢやないか!』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
あいちやんは陪審人ばいしんにんのこらず石盤せきばんに、『愚物ばかだわねえ!』ときつけてゐるのを、みんなの肩越かたごしに全然すつかりました、それのみならずあいちやんは
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)