意地惡いぢわる)” の例文
新字:意地悪
いゝよ親方おやかたからやかましくつてたら其時そのときこと可愛想かあいさうあしいたくてあるかれないとふと朋輩ほうばい意地惡いぢわる置去おきざりにてゝつたと
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そして私だつてあなたが私を意地惡いぢわるく憎んでることは知つてゝよ。あなたがエドヰン・ヴィア卿のことで先づ私にたくらんだたくらみがいゝしるしだわ。
『それをさ』とねずみ意地惡いぢわるこたへて、『無論むろんきみも「それ」のわけつてるだらう』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
意地惡いぢわる螟蛉あをむしめにあさましうまれてしまふやうに。
この幾週間といふもの、私に對する彼の態度は、最初よりずつと一定してゐた。私は決して彼の邪魔になるとは見えなかつたし、彼も意地惡いぢわる傲慢がうまんな容子を出さなかつた。
さりとは愛敬あいきやうひとあきれしことありしが、たびかさなりてのすゑにはおのづか故意わざと意地惡いぢわるのやうにおもはれて、ひとにはもなきにれにばかりらき處爲しうちをみせ、ものへばろく返事へんじしたことなく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「私、あなたが意地惡いぢわるくさう仰しやるとしか思へませんわ。私は女王のやうに滿足してゐたいのに、あなたは無理に私をおじらしになるんですもの。一體どうなさらうと仰しやるの?」