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恐
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こ
ふりがな文庫
“
恐
(
こ
)” の例文
女子 そのような
恐
(
こ
)
わらしいことを申すものではござりませぬ。人を殺すのは、自分を殺すと同じではござりませぬか……。
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
妻はやがて、彼女の顏を僕の顏にすりよせるやうにして、それを飮みなさい、と云つた。僕はどんなに
恐
(
こ
)
はかつたらう。
南方
(旧字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
恐
(
こ
)
わがらず、助けを呼んだりしようと思ってはいかぬ。——助けを呼んだところで助かるわけのものではないから。
耳無芳一の話
(新字新仮名)
/
小泉八雲
(著)
母が蒲団を敷いている間、子は
灯
(
ひ
)
が消えないように提灯をさげていた。「お母さんも寝な
恐
(
こ
)
わい。」と子はいった。
火
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
これは
如何
(
どう
)
いうものか、解らない。昔物語にはこんな
家
(
うち
)
の事を「くだ」付き
家
(
いえ
)
と称して、
恐
(
こ
)
わがっている。
一寸怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
恐
(
こ
)
わ
恐
(
ご
)
わその方に近よってみると、これはたいへん、倒れているのは所長の芳川博士であったではないか。
階段
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
鱒の口がピシヤリと〆ると、武の口が大きく開いて、
恐
(
こ
)
はいのと痛いので、ワツト一声叫びを
洩
(
もら
)
し升た。
鼻で鱒を釣つた話(実事)
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
「それはもう、
恐
(
こ
)
おうて、
恐
(
こ
)
うて、
一
(
いっ
)
ときは、どうなるやらと、身もふるえながらに」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あまり、荒々しい声なので、言葉のうちには始終宿っているはずのほんとの「人格の力」は
恐
(
こ
)
わかったり、極りが悪かったりして、皆どこかへ逃げ出してしまっているようにも思われる。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
私はお前を
窘
(
いじ
)
めに窘め抜き、
恐
(
こ
)
わがらせに恐わがらせ抜いた上で、
徐
(
おもむ
)
ろにお前の命を奪おうと思っていたのだが、
此間
(
このあいだ
)
からお前達の夫婦仲を見せつけられるに及んで、お前を殺すに先だって
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
恐
(
こ
)
は/″\と食べて見る皿のマグソダケ
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
そして、高く「わん、わん。」と
吠
(
ほ
)
えながら女の子の足元へ突進した。女の子は
恐
(
こ
)
わそうな顔をして灸の頭を強く叩いた。灸はくるりとひっくり返った。
赤い着物
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
僕は
自
(
みずか
)
ら
先登
(
せんとう
)
に立って、冷い螺旋階段の手すりに
恐
(
こ
)
わ
恐
(
ご
)
わ手をさしのべたときだった。
階段
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
女子 (空を見上げ)あの
恐
(
こ
)
わらしい音は?
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼は顔をいろいろ
歪
(
ゆが
)
めて彼女を笑わせたり、やり過ぎるほど菓子をやったりしたあとで、もういいだろうと思って
恐
(
こ
)
わ
恐
(
ご
)
わ「御身よ御身よ。」といいながら彼女の手を握る。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
姪は
恐
(
こ
)
わそうな顔をして一つ桟を向うへ渡った。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
恐
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“恐”を含む語句
恐怖
可恐
恐々
恐入
恐慌
恐懼
恐縮
恐竜
恐悦
恐喝
恐惶
恐気
恐多
空恐
恐山
恐惶謹言
恐悚
恐迫
大恐悦
恐怖心
...