快樂けらく)” の例文
新字:快楽
もしそれ正しき刑罰を不義の快樂けらくむかはしめつゝ、罪のつくれる空處を滿みたすにあらざれば、人その尊さに歸ることなし 八二—八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
殘し非人に左右さいうせらるゝ事なく席薦たゝみの上にて相はて先祖累代るゐだい香華院ぼだいしよに葬られ始終しじう廟食べうしよく快樂けらくを受るは之れ則ち光が賜物たまものにしてあだながらも仇ならずかへつておんとこそ思ふ可けれ依て元益親子は光をうらむ事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一切いつさい快樂けらくを盡し、一切いつさい苦患くげんに堪へて
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
沈みたる快樂けらくを誰かまためむ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ここに道なし、快樂けらくなし。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
一人ひとりは奪ひ取らんとし、一人は公務に就かんとし、一人は肉の快樂けらくに迷ひてこれに耽り、ひとりは安佚あんいつむさぼれる 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
金色こんじきと憐光の快樂けらくを追ふに
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
快樂けらくも土にかへりけり。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
被造物つくられしものまたしば/\この路を離る、そはこれは、かくうながさるれども、もし最初の刺戟僞りの快樂けらくの爲にれて 一三〇—
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
快樂けらくおもふに忍びじよ。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
愛第一のさいはひをめざすか、ほどよく第二の幸をめざす間は、不義の快樂けらく原因もとたるあたはず 九七—九九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かれ淫慾の非に耽り、おのが招ける汚辱を免かれんため律法おきてをたてゝ快樂けらく囘護かばへり 五五—五七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
汝の顏のかくるゝや、眼前めのまへに在る物その僞りの快樂けらくをもてわが歩履あゆみを曲げしなり 三四—三六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
おもてには快樂けらくをよそひ
あはれ今 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)