御縁ごゑん)” の例文
おくさまのこのみ六づかしけれど、れも御縁ごゑんくてぎゆく、落葉おちばしもあさな/\ふかくて、かぜいとゞさむく、時雨しぐれよひ女子をなごども炬燵こたつあつめて、浮世物うきよものがたりに小説しようせつのうわさ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御恨おうらみ申はつみのほどもおそろしゝなにごとものこさずわすれておしうさまこそ二だい御恩ごおんなれ杉原すぎはららうといふおひと元來もとよりのお知人しるひとにもあらずましてやちぎりしことなにもなし昨日今日きのふけふあひしばかりかもおしうさまの戀人こひびと未練みれんのつながるはづはなし御縁ごゑん首尾しゆびよくとゝのへてむつましくくらたまふを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)