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おたく
ふりがな文庫
“
御宅
(
おたく
)” の例文
「
文庫
(
ぶんこ
)
は
御宅
(
おたく
)
のでせうね。
可
(
い
)
いんでせうね」と
念
(
ねん
)
を
押
(
お
)
して、
何
(
な
)
にも
知
(
し
)
らない
下女
(
げぢよ
)
を
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
がらしてゐる
所
(
ところ
)
へ、
最前
(
さいぜん
)
の
仲働
(
なかばたらき
)
が
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
または日本橋辺で
室町
(
むろまち
)
の
御宅
(
おたく
)
、小網町の旦那というように親類を呼ぶごとく、個々の別宅に何か名をつけておかなくてはならぬようになったのであります。
名字の話
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
先生の
御宅
(
おたく
)
い寄せてもらうようになりましてから、すっかり様子変りまして、絵エ書いたり、ピアノの
稽古
(
けいこ
)
したりして、一日家に落ち着いてますもんですから
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
私は家人に「
御宅
(
おたく
)
では、こんなに昼間鼠が騒ぎますか」と訊ねて「いいえ、そんな事はありません」と云う様なことを聞いた事も
度々
(
たびたび
)
ある、
仮令
(
よし
)
、それが鼠としても
頭上の響
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
「ほんとに……あの、
藤村
(
ふじむら
)
さんの
御宅
(
おたく
)
で校友会のあったあの時お目にかかったきりでしたねえ。」
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
ところが、仙台で
小宮
(
こみや
)
さんの
御宅
(
おたく
)
を訪ねた時に、丁度水曜の面会日に当ったことがある。
語呂の論理
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「
青山
(
あをやま
)
の
御宅
(
おたく
)
からですか」と叮嚀に眺めてゐたが、別に云ふ事がないものだから、
表
(
おもて
)
を引つ繰り返して
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
もっとも寺田先生のことは、
冬彦
(
ふゆひこ
)
の名を通じてよく知っていたし、時々
御宅
(
おたく
)
の方へ遊びにも行っていたので、事情さえ許せば先生の下で研究実験の指導をうけたいという強い希望が心の底にはあった。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「
御宅
(
おたく
)
でも別に御変りもありませんか」と代助は、
左
(
さ
)
も
疲
(
つか
)
れ
果
(
は
)
てた
人
(
ひと
)
の如くに
尋
(
たづ
)
ねた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
御宅
(
おたく
)
からの様です。
灯火
(
あかり
)
を
持
(
も
)
つて
来
(
き
)
ませうか」と
促
(
うな
)
がす如くに注意した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
宅
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
“御”で始まる語句
御
御馳走
御前
御意
御座
御簾
御尤
御覧
御免
御堂