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張板
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はりいた
ふりがな文庫
“
張板
(
はりいた
)” の例文
子供の
群
(
むれ
)
がめんこや
独楽
(
こま
)
の遊びをしている
外
(
ほか
)
には至って人通りの少い
道端
(
みちばた
)
の
格子戸先
(
こうしどさき
)
で、
張板
(
はりいた
)
に
張物
(
はりもの
)
をしていた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
時に身じろぎをしたと
覚
(
おぼ
)
しく、
彳
(
たたず
)
んだ僧の姿は、
張板
(
はりいた
)
の横へ揺れたが、ちょうど浜へ出るその二頭の猛獣に
護
(
まも
)
られた砂山の横穴のごとき入口を、幅一杯に
塞
(
ふさ
)
いで立った。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
竹であんだ
干籠
(
ほしかご
)
に、丸いおせんべの原形が干してあったのも、その
傍
(
かたわら
)
にあたしの着物を張った
張板
(
はりいた
)
がたてかけてあったのも、その廻りを飛んでいた黄色の蝶と、飛び去ってしまった。
旧聞日本橋:02 町の構成
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
物置
(
ものおき
)
の
横
(
よこ
)
へ
立
(
た
)
て
掛
(
か
)
けた
張板
(
はりいた
)
の
中途
(
ちうと
)
から、
細
(
ほそ
)
い
首
(
くび
)
を前へ
出
(
だ
)
して、
曲
(
こゞ
)
みながら、
苦茶
(
くちや
)
々々になつたものを丹念に引き
伸
(
の
)
ばしつゝあつた手を
留
(
と
)
めて、代助を
見
(
み
)
た。
一寸
(
ちよつと
)
は
何
(
なん
)
とも云はなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
張板
(
はりいた
)
を立てて、
襤褸
(
ぼろ
)
を洗い張りしていたお次は、気の毒そうに、そっと寄って。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
舷側は、
張板
(
はりいた
)
が二つに割れるように見事に切れた。しかし、あまり切れすぎて、
吃水
(
きっすい
)
以下まで
裂
(
さ
)
けてしまったものだから、待っていましたとばかり海水がどんどん艦内へ突入してくる有様だった。
不沈軍艦の見本:――金博士シリーズ・10――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「大八車を持つて來て、
張板
(
はりいた
)
を二枚敷いて窓の下へつけたのだ」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
子供の
群
(
むれ
)
がめんこや
独楽
(
こま
)
の遊びをしてゐる
外
(
ほか
)
には至つて
人通
(
ひとゞほ
)
りの
少
(
すくな
)
い
道端
(
みちばた
)
の
格子戸先
(
かうしどさき
)
で、
張板
(
はりいた
)
に
張物
(
はりもの
)
をして
居
(
ゐ
)
た。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
と軽くいって、気をかえて身を起した、女房は
張板
(
はりいた
)
をそっと
撫
(
な
)
で
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
張
常用漢字
小5
部首:⼸
11画
板
常用漢字
小3
部首:⽊
8画
“張”で始まる語句
張
張合
張子
張遼
張飛
張番
張本
張作霖
張郃
張上